どんなに腹が立っても、人を殺すな!北条重時(義時・三男)の説いた鎌倉武士のアンガーマネジメントとは? (2/3ページ)

Japaaan

人ヲ煞害スヘカラス(人を殺害すべからず)……

一、 時トシテ何□腹立事アリトモ、人ヲ煞害スヘカラス、餘ニ腹立テ、奇恠ニヲホヘハ、人ニアツケテ能ヽ心ヲ静メテ後、所當の罪科ニ行ヘシ、忽ニ事ヲ□ルへカラス、腹ノタツヲシツメヌサキニ、楚忽ニ計□レハ、後悔スル事出クル也、ヤスカラス思事アラハ、目ヲフサキテ能ヽ安スヘシ

※『六波羅殿御家訓』第四条目(原文では特に番号は振られていないが、便宜上)より

【意訳】人間、生きていれば腹の立つこともあるでしょう。しかしどんなに腹が立ったからと言っても、カッとなって人を殺(煞)してはいけません。
どうしても腹が立って我を忘れそうになったら、まずは相手の身柄を人に預けて冷静になった上で、しかるべき刑法を適用しなさい。
決してその場の感情や勢いで判断してはなりません。必ず後悔することが出てきますから。
怒りの衝動に駆られた時は、とにかく目をふさぎなさい。よくよく心を鎮めるのです。

……腹が立ったからと言って「人を殺してはいけません」。こんな当たり前すぎることをあえて言わなければならない辺り、当時の殺伐とした空気感が伝わってきますね。

しかし、ついカッとなって殺したはいいものの、後で相手が無実だったと分かっても取り返しがつきません。

一度斬ってしまったら、もう取り返しがつかない(イメージ)

「コイツは違反した悪いヤツだから殺ってしまえ!悪・即・斬だ!」

まぁお待ち下さい。そもそも相手が悪かどうかも、冷静に判断すべきです。

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