言いたくない情報がいつの間にか知られる…公安捜査官のテクニック (1/2ページ)
部下や上司の本音を引き出したい。
従業員の嘘を暴きたい。
家族の隠し事を知りたい。
人間関係は嘘と建前と秘密に満ちている。それらの間をうまく渡っていければいいが、時には本音や嘘、隠し事を知りたいという仄暗い欲望に囚われる事もあるのが人間だ。
■「話しにくい情報」を引き出す公安のスキルこうした人間が奥底に秘めた感情を探り出す「プロ」が諜報員やスパイと呼ばれる人々。人間心理の性質も機微も熟知した彼らは、ターゲットに近づくとあの手この手で信頼を勝ち取り、重要な情報やその断片を聞き出す。
『元公安捜査官が教える「本音」「嘘」「秘密」を引き出す技術』(稲村悠著、WAVE出版刊)は、日本におけるある種の「スパイ」とも言える公安警察の元捜査官が、自身の捜査手法を明かしていく。
たとえば「年収」のように、親しくなっても聞きにくいし、聞かれても話しにくい話題がある。「年収はいくらですか?」とストレートに聞いても、正直に答える人は少ないだろう。
こういうストレートに聞けないものの知りたい情報を、相手に語らせる方法がある。それが「2つ前を攻める」というもの。年収そのものをストレートに聞くのではなく、周辺情報を雑談の中から聞き出し、それらの情報をもとに核心の情報(ここでは年収)を類推するのである。
年収は教えてくれなくても、不動産ローンの状況(頭金や残り年数)や、自家用車の種類、子どもの習い事などは、雑談の中から引き出すことができるかもしれない。これらはすべて、その人の年収を類推する手がかりとなる。こうした情報を集めれば集めるほど、精度高く年収を予想することができるだろう。
これは年収に限ったことではない、「気になる人に恋人がいるかどうか」「いなかったとして自分に脈があるかどうか」といった恋愛周りの話題にも応用できるし、ストレートに聞きにくい質問は日常生活を見回すとあちこちに散らばっている。こうしたことを知るために、「2つ前を攻める」手法は役立つ。