いつか公卿になりたいな♪トキューサ(北条時房)も源実朝におねだりしてみた【鎌倉殿の13人】 (3/4ページ)
(※例外として、皇族のお世話をする蔵人の者などは六位でも内裏へ上がれました。貴族の子弟が出世見習いとして勤めたことが多かったようです)
多くの下級官人たちが生涯をかけて必死に求めながら、その夢敗れ去って掴みえなかった五位の身分。天下草創の大業を扶翼した北条一族なればこそ、時房は40歳という若さでその地位にいられるのでした。
父・北条時政(演:坂東彌十郎)が従五位下に任じられたのは正治2年(1200年)4月1日付。時政は当時すでに還暦を超えています。
伊豆の土豪から殿上人となった北条時政。よそゆきのおめかしがちょっと恥ずかしそう。栗原信充筆
当時の常識からすれば「もうこれで十分」と言えますが、人間の欲は尽きないもので、殿上人の次は公卿を目指したい気持ちも解らないではありません。
「う~ん……まぁ、今すぐには難しいよね。でもまぁ、望みはある……かも知れないんじゃない、かな?」
アハハ、ハハ……実朝の乾いた笑い?が目に浮かびます。原文の「当時のことにあらずといえども、ついに空(むな)しかるべからざるの旨」という言い回しが実に絶妙です。
たぶん無理だけど、何とか努力だけは……と「御契約(ここでは約束ていどの意)」してしまいました。