キンプリ・平野紫耀「俺が喰ってやるよ」日テレ『クロサギ』強い家族愛から生まれる「言葉の強さ」 (2/2ページ)

日刊大衆

暗い影を宿した目をしたとき、黒崎の脳裏に浮かぶのは、一家心中のときのリビングの惨状と、父親の暗い顔。

 演じている平野も、家族愛の強い人間だ。母親のためにダンスを頑張ってきたこと、仕事で上京した頃は祖母と一緒に暮らして家事を教えてもらったことなど、温かいエピソードを優しい顔で語っているのをバラエティ番組や密着取材などで見せている。だから、黒崎が抱いている、家族を失ってからの孤独さや淋しさは、想像を絶するものであることを体に染み込ませて演じているし、大切な人や想いを利用するなど到底許せないのは、自分も同じだろう。

 黒崎がメーターを振り切ったように暗く冷たい感情を溢れさせてくるのは、平野が黒崎の感情の置きどころを理解して演じているからなのだ。

■“推しの彼”への純粋な気持ちに寄り添う平野紫耀の優しさ

 出会いを工作する詐欺が実在していて、大好きなアイドルに会いたいファンの気持ちを利用した悪質手口は、巧妙で実に痛ましい。被害にあった江本が、大好きなアイドルグループの推しの彼について黒崎に説明していたのだが、これがファンの気持ちを代弁しているようだった。

 メンバーはいい人ばかりで、仲良しでお互いを助け合っている、そんな彼らを見て自分は元気がもらえる。だから「ありがとう」と伝えたかっただけだと言うのだ。まるで、黒崎を演じている平野を想うファンのことではないか。

 江本の話を聞いて少し引き気味な黒崎だったが、しっかり被害金額を取り戻してくれるところが優しい。そして、本当のことを伝える。「うーん、そうだね。たぶん推しの彼には、江本さんの想いは一生伝わらない。でもさ、その想いって柄本さんにとっての大事なものでしょ」と。

 黒崎は嘘をつかない優しさがあって、現実的な話をしたうえで寄り添ってくれたことが分かる。そして、この優しさが、「ファンの皆さんに喜んでもらために生きている」という平野本人に重なって、切なくなった人も多いだろう。

 だがこれには裏話があって、黒崎の台詞として伝えることを平野が「胸が痛い」と言っていたと脚本家が明かしている。アイドル平野紫耀として活動している自分が“推しの彼”であることを理解している上でこの感性を持っていることに安心感があるし、黒崎を通じて伝わって、役への深みになって成長しているのを感じる。黒崎の次の仕事が楽しみだ。(文・青石 爽)

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