体育会系人材が持つ特別なポテンシャルとは? (3/3ページ)
誰かが助言してくれれば気づけるのに、助言してくれる人がいないというのが一つの背景だと思います。外の世界との接点が限られていますから、自分で気づく機会も少ないですしね。
――確かにそうですね。
松本:ただ、競技ごとに特性はあれど、身につけてきた能力は必ず社会で活きるものです。コンマ何秒を縮めるために毎日トレーニングを積む陸上選手が、そのストイックさを持ち続けたら他のことでも成功すると思うんですよ。ただ、その追求心が他の人は持ち合わせていないすごい能力なんだということに気づける機会がない、ということですね。
――アスリートが社会に出たときに「自分に何ができるのか見当がつかない」という状態はよくわかります。そういうことにならないように、アスリートは現役中から競技を離れた後の自分についてある程度考えておくべきなのでしょうか?
松本:競技をやっている間はそれに全身全霊打ち込めばいいと思います。何かを追い求めながら他のことも考えるって、そう簡単なことじゃないですよ。後ろの扉を閉めてでも一定期間没頭するのはいいことだと私は考えています。
結果、競技生活を終えた時点では「自分に何ができるのかわからない」となるかもしれませんが、それは当たり前のことです。その状態から「こんな人生がいいな」「あの人みたいになりたいな」とモデルを見つけながら模索していくのが大切なんだと思います。
(後編に続く)