心が「闇落ち」しそうになったときに見直すべき3つのポイント (2/2ページ)

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また、普段は気にならない出来事でも、心身が疲労している状態に重なってしまうと、心に深く刻みつけられてしまうことがあります。それを下園さんは「偶然」や「運命」と呼びます。これが厄介なのは、心が通常モードに戻ったときにもその対象を不快だと思い続けてしまうこと。一度刻まれた感情が尾を引いてしまうのです。

■感情を増幅させる要素3:記憶

最後は「記憶」です。これは恨みやトラウマといった言葉にも言い換えられます。

嫌な記憶というのは、「人」「モノ」「場所」「作業」に関連して定着すると下園さんは考えます。たとえば、かつて嫌な目にあって辞めた会社の最寄り駅に降りるだけでひどく緊張してしまう。こうした記憶に残るような事象は、自分の生命にかかわる大きな出来事であるため、それから身を守ろうと心が反応するのです。

記憶による感情のボリュームアップは、本能がその記憶を忘れないように、アラートをかけて思い出させてくれている状態であり、自然なことだと下園さんは言います。だから、イライラや不安を感じても、自分を責めずに、ありのままの自分と上手く付き合う方法を探していけばいいのです。

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では、ボリュームアップした感情と上手く付き合っていくにはどうすればいいのでしょうか? 本書はそのための考え方、セルフケア、そして心の習慣を伝授してくれます。

一つ、セルフケア方法を紹介しましょう。それは、「なぜ自分の心はモヤモヤしているのか」ということを分析すること。今、自分が敵だと思っているものは、本当に敵なのか。もし敵だとしたら、どのくらい強いのか。何が怖くて、何が不安なのか。今の自分の気持ちを認めながら、自分の心と向き合うことが大切です。

他にもさまざまなセルフケアが紹介されています。つい相手に強く当たってしまい、「自分はダメだ」と自己嫌悪する前に、本書を参考にしながら、心のマネジメントを実践してみてはいかがでしょうか。

(新刊JP編集部)

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