古典落語で上方落語の演目としても知られる「らくだの葬礼」とは (2/2ページ)
見せ物小屋で人気となった。馬のような顔姿だが、ゆったりとした動きや、荷物を乗せるにも不便そうな背中のコブなどを見て、当時の日本人は「ラクダはなんの役に立つのだろうか?」と不思議に思ったのだろう。
■「らくだの葬礼」での葬儀
この「らくだの葬礼」では、乱暴で恐ろしい嫌われ者のらくだに、香典やお供物を積極的に用意する者は居ない。町の人達は皆らくだが恐ろしく、亡くなったことに安堵する者もいるくらいだ。らくだの死に対して悼む気持ちがあるのは兄貴分のみであり、その兄貴分でさえ、遺体にかんかんのうを踊らせるなどの粗雑な扱いをする。落語という笑い話の中での出来事ではあるが、やはり自身の生前の行いによって、死後の葬儀のありようも変わってくるものだろう。自分の葬儀には誰が来て、どのように行われるのか、葬儀を通して、自己の普段の言動を省みるのも良いかもしれない。
■参考資料
■飯田泰子著 『江戸落語事典ー古典落語超入門200席ー』芙蓉書房 2017年12月