抜けた歯を「屋根の上」「縁の下」へ投げる理由。あの風習の由来は?海外ではどうなの? (2/3ページ)
特に中国やタイ、シンガポールなどのアジア圏の国では、下の歯を屋根に、上の歯を縁の下や地面に投げるという点まで共通しています。
では、ヨーロッパ圏では抜けた歯はどのように扱われているのでしょうか。
アメリカやヨーロッパでは、歯が抜けると枕の下に入れておくというのがメジャーな方法のようです。
また、ねずみにあやかってねずみの通り道や巣の近くに置いて歯を持ち去ってもらう国もあります。アジアでもヨーロッパでも、歯をどこかに投げたり、ねずみにあやかるという点は共通しているんですね。
他にも、抜けた歯を太陽に向かって投げる国、ペンダントなどのアクセサリーに加工してプレゼントする国もあります。フランスやアルゼンチンでは、お菓子がもらえることもあるようです。
「お金がもらえる」という伝承もさてヨーロッパ圏で主流とされる、抜けた歯を枕の下に入れるという方法には続きがあります。なんとアメリカでは抜けた歯を枕の下に入れてそのまま一晩眠ると、夜中にトゥースフェアリー(歯の妖精)がやってきて、抜けた歯と引き換えにお金を置いていってくれるというのです。
虫歯がない綺麗な歯だとその金額が増えることもあるといい、そんな言い伝えがあれば子ども達もしっかりと歯を磨くようになるでしょうね。ここには、「いかにして幼い子供に歯磨きを習慣づけさせるか」という切実なテーマが潜んでいるようにも感じられます。
きっと子供が歯磨きを嫌がるのも、それでも大人がなんとか教え込もうとするのも、古今東西で共通していることなのでしょう。