古代史の在野研究者が推察する「大和朝廷の成立と邪馬台国の関係」 (4/4ページ)

新刊JP

第三者による追試を拒むような手法は科学的ではありません。ですから、拙著では年輪年代法による結論は利用を避けています。

――昨年末「旧草稿」から第二章を中心にまとめた『6~7世紀の日本書紀編年の修正…』が出版されました。さらにこの後も旧草稿から本を出していくことを考えているのでしょうか。

牧尾:はい。今年、2023年中には『古事記の秘める数合わせの謎と古代冠位制度史』をまた幻冬舎から上梓させていただく予定です。旧草稿の主に第4章・第5章から古代冠位制度史に関連する部分のみ抽出した論稿です。

「古事記」の寓意の構造に関して論じた旧草稿が第4章・第5章を中心に、机の上に大量に積み上がっていますので、今後これを十分の一か五分の一ぐらいまで圧縮するか抄録して、1、2冊の書籍を出せればと思っていますが、いつになりますか…。

また、旧草稿の最後の章である第6章は、「古事記」「日本書紀」が虚構した上代史を越えて、人類の起源史へ迫ろうとする章ですが、この第6章は未だ手つかずのままです。拙著『古事記の解析』に倂録しました「人類の起源と愛および恋について」を今日的意匠のもとに書き直したものになる予定です。「ヒトが愛を考案したのではない、愛がヒトを創ったのである」とそこに書きました。

拙著はこの旧草稿の第6章にあたる論稿を書き上げた時点で完結します。かつての在野研究者、高群逸枝が洞察し憧憬した先をみはるかしながら、拙著帯文の「私たちはどう生きるべきなのか」という問題に更に迫ることができる論稿になれば幸いです。

――本書をどのような人に読んでほしいとお考えですか?

牧尾:先日、皇學館大学のI教授からお葉書をいただき、その中に「ご高著は、堅実な研究書であるにもかかわらず、文章も平易で、頁数に比して価格も安価に設定されておりますので、一般の方々にも広く読んでもらえるものと期待しております」とありました。私も同じ期待を抱いています。

また、最後にこの場でお伝えしたいのですが、恥ずかしい不思議なミスプリが拙著にありました。著名な考古学者杉原荘介氏の名を杉原庄介氏、杉浦氏などと誤っています。適宜修正しながらお読みいただければ幸いです。

(了)

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