物々交換文化、Wi-Fi問題、そして“心の余白”―コロナ禍で始めた「東京-山口の二拠点生活」を通して見つけたもの (3/5ページ)
そうなると、状況に応じて軌道修正をかけないといけない。
日本と海外との移動は物理的に難しくなったので、“日本で”と考えた時に、人との距離を気にせず、大自然の中で子育てができる、都会の良いところも、大自然の良いところも得ながら生活できたらすごく良いなと思って、“これは試してみる価値がある”と思ったんです。自分の生活を通しての実験ですよね。
山口県を選んだのは大自然が一番の理由ですか? 元々は日本中の海と山があるいろんな場所を見ていたんです。三浦半島や伊豆、伊勢の方の物件も見ましたね。そうやって、さまざまな場所を訪れていく中で、最後に山口県の端の方まで行って、そこで出会ったお家に一目ぼれをして、そこに決めました。 お家が最終的な決断理由になったんですね。最初は海外への移住を考えていたことを思うと、山口という場所は結構真逆ではないですか? 東京に仕事の拠点があるので、どうせなら全く違うところが良いかなと。感覚は筋肉みたいなものだと思っているので、ちゃんと大自然の筋肉が使えるところが良かったんです。今は大自然の筋肉を育てているところですね。 なるほど。実際に二拠点生活をやってみて感じたメリットやデメリットはありますか? 都会は資本主義の中で全てが効率良く作られているわけじゃないですか。だからとっても便利。自然はその逆。とっても不便(笑)。まず起こったのが、家を契約した後に発覚したWi-Fi問題。電波が全く入らなかったんです。5Gのおかげで今は問題無いですが、最初はどうしようって思いました(笑)。 東京では当たり前だったことが、自然の中に来て改めて当たり前じゃないんだなと感じることってありますよね。 ただ、やっぱり良い部分も本当にたくさんあるんですよ。田舎なので物々交換文化がまだあって……庭でキウイが採れるんですけど、それを数百メートル先のご近所さんにあげたりすると、釣った魚をいただいたりして。そこからまたいただいたものをお裾分けしたりしていくと、どんどんわらしべ長者みたいにつながっていって……(笑)。 すごい! 東京ではなかなかないですね。 やっぱりそういうのって心が豊かになりますよね。