「安くてうまいたこ焼きは師弟の絆の証!」大平我路「師匠のたこ焼き屋を受け継いだ芸人の巻」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます! (2/2ページ)

日刊大衆

同期に友近がおり、一気にブレイクした彼女の背中を見て、「今の自分には、あそこまでの売れる要素がない。地道にコツコツやっていこう」と“我が路み ち”を歩む決意をする。

■厳しかった師匠の言葉は今も胸に…

 卒業後は伊勢戦国時代村(現:伊勢忍者キングダム)に寝泊まりしながら忍者ショーで実力を蓄え、大阪に戻ってからは、なんばグランド花月の進行係として働く。裏方としての生まじめな仕事ぶりがシロー氏に認められ、師事する運びとなった。

「師匠からネタのアドバイスをもらうと、見違えるようによくなる。“芸で一時代を築いた人の元でしっかり修業したい”と考え、弟子入りしました」

 いざ入門してみると、シロー氏のしつけは想像以上に厳しかった。特に厳格だったのが礼儀作法と身だしなみ。弟子が座るべき位置を間違えると、こっぴどく叱られた。だらしない格好をして注意された経験も多かった。

「ぼろぼろの靴を履いていて、靴底のゴムがはがれた日があったんです。それを見た師匠から“汚い靴を履くな。芸人たるもの足元から気を遣え”と怒られ、罰として坊主になりました。師匠がなぜあんなに怒ったのか、今なら分かります。見た目の清潔さに気を遣えない芸人は、お客さんにも気を配れないですから」

 弟子時代は、まるでたこ焼きのように3度も頭を丸めたという我路さん。もうすぐシロー氏の11周忌。古きよき師弟の絆が今も味わえる店なのだ。

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など
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