食べ物で「免疫力アップ」は本当か?医師が語る免疫のウソとホント (1/2ページ)
私たちの体を病気から守ってくれる「免疫」。
テレビなどでも「免疫を高めて病気知らず」「免疫力が弱ると風邪をひきやすくなる」といったフレーズは以前からよく目にするものだったが、免疫力の重要性はコロナ禍で一層強調されるようになっている。
まして、コロナの感染症分類が「5類」に変更されたら、治療費の一部は自己負担となる。治療費が公費負担だからといってコロナに感染したい人はいないだろうが、自己負担ならなおさらだろう。自分の体を守るためにも複雑で精緻な「免疫」について知っておくことは決して無駄ではない。
■誰にでも効果がある「免疫力アップ法」はないそもそも、「免疫」は日々の生活で「高める」ことが可能なのだろうか。もし可能だとして、誰でも同じ方法で高めることができるのだろうか?
先述の通り人間の免疫の仕組みは複雑で、頭で理解しても日々の体調管理に結びつけるのは難しい。だからこそ「〇〇を食べて免疫アップ」という単純化された言説が広まるのだが、免疫の仕組みを過度に単純化せずに理解しつつ、自分の健康づくりに役立てることもできる。それを目指すのがアレルギー専門医のヘザー・モディ氏の『「いつも体調がよい人」になる方法 アレルギー専門医が見つけた最高の免疫のつくり方』(日向やよい訳、ユーキャン刊)である。
実は、正しいときに正しいやり方で免疫系を支えてやるには、いくらかコツがいります。今回のコロナウイルスのような新規の脅威については特にそうです。(中略)免疫系は私たちの体内のあらゆる隙間や片隅に存在しています。いわば動く標的で、実質的な境界もなければ、ほかと完全に切り離して測定できるような特定の器官もありません。(P16)
まだわからないことも多く、測定することも容易でない「免疫」だからこそ、「強化する」といっても、その定義はあいまいになりがちだ。
ただ、わかっていることもある。本書では人間の免疫にはタイプがあり、一様に免疫を高める方法はないこと、タイプによっては免疫系を強化しても何らメリットはないことを指摘している。