死に対するアプローチや死そのものへの理解が異なるヒトとその他の生物 (3/3ページ)
彼らには、仲間に寄り添い死を弔う行為や埋葬の文化があり、現代人に繋がる深い精神性があったと言えるのだ。
結論として、現時点では死の概念を持っているのは動物の中でも人間だけであるという説が最有力であろう。
■最後に…
そしてそれは旧人から見られ、ホモサピエンス(現生人類)において、より複雑に意味付けされるようになり、葬儀の方法や儀礼等も高度化してきた。つまり、人間だけが”死を慮る”ことが出来るということ。そして、他者の死から自分の死を想像し、死という概念を捉えることが出来るということなのだ。
このような考察により、人間だけが持つ想像力と、他者との複雑なコミュニケーション能力、それが葬儀や儀礼を生んだのだと再認識することが出来た。今後誰かの葬儀に参加する際、また自分の葬式について考えたり備えたりする事にも、改めて襟を正し向き合うことが出来そうだ。