特撮ヒーローカメラマン・大島康嗣インタビュー「すべての仕事で大事なのは人間関係。相手の呼吸や距離感が分かるように良好な関係を築く」 (2/3ページ)

日刊大衆

■大事なのはやっぱり人間関係

 すべての仕事がそうだと思うんですけど、大事なのはやっぱり人間関係。それを大事にしてきたから50年以上も続けられたと思います。

 撮影現場でカメラの横にいようもんなら「邪魔だよ」って怒られちゃう。でも、そう言われても、何とかやんなきゃ僕の仕事は成り立たない。そのためにコミュニケーションが大事になってくるんです。

 そういう関係の下で、良い写真が撮れると本当に最高です。その手応えは、何物にも代えられませんね。

 そんな僕の仕事の集大成として、『HERO 大島康嗣の仕事』という写真集を作りました。これまでに撮った188作品の中から、1087点を厳選しています。もともと『テレビマガジン』という子ども向け雑誌のためにヒーローを撮っていましたから、使われるのはやっぱり、子どもから見てカッコイイ写真です。でも、大人の目線から見たら、一枚の作品として素晴らしいという写真も数多くある。今回の写真集は、そういったものを中心に収録しています。

 僕は今80歳です。健康第一だとつくづく感じますけど、実はこれまで“もうヤバイかもな”って思ったことが何度かありました。

 59歳のときには脳梗塞を患いました。何度か入退院を繰り返した後にようやく復帰したんですが、シャッターを押そうとすると、どうしてもタイミングがズレちゃうんですよ。だから、カメラ屋さんに頼んで、シャッターの部分を改良してもらって、そのときの自分でも撮れるように調整してもらいましたね。

 そうやって、現役をずっと続けてきましたが、2年前に一線を離れました。今は正直、カメラはもう持ちたくないです(笑)。若い頃より筋力が落ちてきたし、フットワークも悪くなったし。でも、仕事を辞めてみると、ただ食って寝てるだけの生き物になった気がして、むなしく感じることもあります。

 だから、このあいだも40〜50代のカメラマンに言ってやったんですよ。“いずれカメラ持てなくなる日が来るんだから、今のうちに一生懸命やっておきなさいよ”ってね(笑)。

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