40人の食人一族が住んでいた「ソーニー・ビーンの洞窟」 (1/3ページ)
大量殺人などの血生臭い事件は世界中で多く報告されているが、イギリスのソーニー・ビーンとその一族の伝説を上回るものはないだろう。
16世紀のスコットランド南西部のギャロウェイ地方で、傷だらけの男性が助けられた。男性はグラスゴーの役所に旅行でこの地を訪れたこと、自分の妻が殺されそうになっていることを告げた。
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ギャロウェイ地方では失踪事件が相次いでいた。事態を重くみたスコットランド国王は自ら400人の兵を率いて旅人が襲われたと供述したギャロウェイ付近のバナーン・ヘッドの洞窟へ向かった。そこで彼らは、洞窟に潜んでいたソーニー・ビーンの一族を発見したのである。
ソーニー・ビーンはスコットランドのイースト・ロージアンで16世紀に生まれた。若い頃から素行が悪く、職も長続きせず家を飛び出した後に妻となる女性と出会い、洞窟で過ごし始めた。
旅人を襲ったのは日々の糧を得るためだったが、強奪した金だけでは暮らしていけなかった。また殺害した証拠を隠そうと、食人行為を行うようになった。やがて彼らが食人そのものを目的とするようになるまで時間はかからなかった。
ソーニー・ビーンと彼の妻は精力旺盛で、男8人、女6人の子どもをもうけた。さらにその子どもたちを含め近親相姦を繰り返し、最終的には50人近い大所帯となった。
子どもたちはろくな教育も受けられず、喋ることすらおぼつかなかったそうだが、人を狩る技術は体得していた。彼らに殺害された人の数は300人にも及ぶという。
彼らの所業は極めて邪悪なものとされ、裁判が行われるまでもなく一族全員が極刑に処せられた。男は両腕両脚を切断されて失血死するまで放置され、女はその様子を見せられた後に火あぶりになったということである。
さて、このソーニー・ビーンとその一族については真偽が定かではないところもある。