海底に沈んだ「ドッガーランド」の失われた文明を調査 (2/3ページ)

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・海底に沈んだ大陸「ドッガーランド」
 ドッガーランドは、後期旧石器時代から中石器時代(紀元前2万年~前4000年頃)にかけて、現在のイギリス南東部にあったとされる陸地だ。

 当時は豊かな資源と生態系にめぐまれた地域だったが、紀元前6500 ~ 6200年頃、最終氷期が終わりを迎えて、地球が暖かくなると海に飲み込まれてしまった。

 この地に由来する遺物のほとんどは偶然発見されたもので、そこで暮らしていた人々やその暮らしぶりについてはほとんどわかっていない。

 だがもし、貝塚などの痕跡が見つかれば、その周辺のサンプルを炭素年代測定して、それらが作られた時代を割り出すことができる。

 ブラッドフォード大学は、先史時代の海洋地形の研究では世界的に有名な大学で、これまでも地震マッピングや堆積物の研究などを通じて、ドッガーランドの謎の解明に挑んできた。

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・風力発電の開発が進み、調査が困難となった北海
 分析される磁気データは、環境影響評価の一環として北海を調査する某コンサル企業から提供されたものだ。

 北海では、石油・ガス・鉱物関連企業や、洋上風力発電企業が調査を進めている。そうした調査では、船にケーブルで魚雷にも似た磁力計を結びつけ、海中を引っ張りながら磁場を測定する。

 じつはこのことは海に沈んだ人類の痕跡に関心を抱く考古学者たちには、あまり時間が残されていないということでもある。

 とりわけ現在は、温暖化防止のために洋上の再生可能エネルギー開発が盛んに行われている。
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