驚き!「関ヶ原の戦い」の決定打は小早川秀秋の寝返りじゃなかった?東軍に勝利をもたらした功労者たちの末路 (2/4ページ)
10倍近い兵力差でもみ潰せるかと思いきや、吉継は意外に粘りました。
実は小早川の裏切りを予測して、そっちの方向に土塁や空堀を設けておいたのが現地調査で発見されたと言います。
病いでほとんど目も見えない中、巧みな用兵と即席ので小早川勢を翻弄する吉継。しかしここで誤算がありました。
小早川の裏切りに乗じて、西軍の仲間であった脇坂安治(わきざか やすはる)・朽木元綱(くつき もとつな)・小川祐忠(おがわ すけただ)・赤座直保(あかざ なおやす)らが一斉に裏切ったのです。
それぞれ数百から千数百ほどと比較的小勢ですが、束になってかかれば大谷勢にとっては大きな脅威。
さすがにそっちの裏切りまでは手が回らず、奮戦虚しく攻め滅ぼされてしまった吉継。後は通説どおりに展開したと言います。
もし裏切ったのが小早川秀秋だけだったら、関ヶ原の結果も違っていたのに……そういう意味では、ギリギリの勝利であったと言えるでしょう。
東軍への貢献ではなく、西軍への裏切りに過ぎない関ヶ原で活躍した勇士らを賞賛する家康。月岡芳年「関ヶ原勇士軍賞之図」
さて、関ヶ原で東軍に勝利をもたらした「功労者」たち。当然手厚い恩賞にあずかれるかと思ったら大間違いでした。