中小企業に人事評価制度は必要か?コンサルタントが語るその意味合い (2/4ページ)

新刊JP

そこにエネルギーを使うくらいなら事業に注力しましょう・マネジャーの育成に注力しましょうという話なんです。それをやらずに人事評価制度を導入して作りこんで、というのはエネルギーとお金と時間のムダ遣いです。

――ある種の「逃げ」ですよね。

石川:売上を上げようと思ったら、事業をより誇れるものにすべきだし、いいマネジャーを育てるべきです。人事評価制度に期待するあまり本質から目を背けてしまう、というのが経営者としては一番良くないんです。

白潟:あとは評価シートを緻密に作りこめば作りこむほどいいというのも誤解ですね。

石川:これは多いですね。

白潟:ただ、経営者側も精緻な評価基準や評価シートを「こんなのがありますよ」と見せられるとお金を払ってでも欲しくなってしまうんですよ。コンサルタント側は精緻なものを作れといわれたらいくらでも作れるのでそこで利害が合致するという。

――コンサルティング先で精緻な評価基準が欲しいと言われたらどうしていますか?

白潟:社長の考え方をベースに一度作って、実際の運用についてシミュレーションしています。そうすることで、精緻なものを作っても、人員も時間も限られていくなかで運用していくのは難しいということに気づいていただけるんです。

石川:5段階評価ならまだいい方で、10段階評価の会社もかなりありますよ。6と7の違いは一体何なのか、という(笑)。

――ただ、マンパワーの違いこそあれ、大企業では精緻な評価基準が運用されているわけですよね?

石川:大企業って、そこに勤めていること自体に従業員がある程度満足しているっていう前提があると思うんですよ。そこで評価項目がものすごく多くて、点数基準が非常に細かい評価システムが運用されていても、従業員はそれが昇給や昇進にどうかかわるのかよくわかっていないはずですし、その会社に勤めていることに満足している従業員たちのほとんどはそこを深く知ろうとはしません。大企業においては複雑で精緻な人事評価制度の方がマッチしているのだと思います。

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