中小企業に人事評価制度は必要か?コンサルタントが語るその意味合い (3/4ページ)
白潟:ただ、繰り返しになりますがそれを中小企業がマネしようとしてしまうと、いい結果にならないんです。大企業がやっているからといって「うちもそういうふうにしないと」と考える必要はまったくありません。
石川:事業づくりも組織づくりも大企業と中小ベンチャー企業はまったく別の競技だと考えるべきです。少なくとも大企業の人事評価制度をマネしたからといって業績は上がりません。学び、マネをすべきは大企業が「今」何をしているか?ではなく、大企業になる「過程」で何をしたかだと思います。
――では中小企業の人事評価でポイントになるのはどんな点になるのでしょうか?
石川:大企業の人事評価制度はある程度システマチックで、運用の負荷、つまり人事部として取りまとめる負荷が少ない制度が求められると思いますが、中小ベンチャー企業の場合は制度がどうこうというよりは「どれだけ人を見られるか」という点に尽きるのではないでしょうか。
それを考えると、人事評価制度に則って点数をつけることで疲弊してしまうようだと部下も上司もやってられません。厳密に点数をつけるというよりも面談の機会を多く設けるなど部下をしっかり見てフィードバックする仕組みにしていくべきだと思います。
――「本来、人が人を評価するのはまちがっている」という視点から「そもそも人事評価制度はうまくいくはずのないもの」とされていました。だとすると、企業側は人事評価制度にどのような期待を持つことができるのか、どんな狙いで導入すべきなのか、についてお話をいただければと思います。
白潟:人事評価制度は、なければないで従業員のモチベーションが下がるんです。たとえば従業員40人くらいの会社があったとして、人事評価シートもない給与テーブルもないという状態だと、自分の給料がどうやって決まっているのかさすがにみんな興味を持つでしょうし、それが不透明だと不安になるじゃないですか。そういう状態だとモチベーションは下がるわけです。
だからざっくりとした評価シートや昇格・昇給の仕組みを見せてあげることは大切なことです。