「衰退のはじまり」か「成長のための踊り場」か GAFAMの人員削減が意味するもの (1/2ページ)
「GAFAM【グーグル、アマゾン、フェイスブック(現メタ)、アップル、マイクロソフト】」と呼ばれるビッグ・テックにリストラの嵐が吹き荒れていることは日本でも広く報道された。グーグルが1万2000人、メタが1万1000人、マイクロソフトが1万1000人、アマゾンは1万8000人を削減。リーマンショック以降の世界経済の成長を支えたこれらの企業の黄金時代は終わりを迎えつつあるのだろうか?
■ビッグ・テックの人員削減が意味するもの世界に知られるこれらの企業の人員削減の背景には、業績の停滞がある。
2000年代後半から現在まで “この世の春”を謳歌してきたこれらの企業の業績は今低下しつつある。『GAFAM+テスラ 帝国の存亡 ビッグ・テック企業の未来はどうなるのか?』(田中道昭著、翔泳社刊)はそんなビッグ・テックの今を解説し、未来を予見する。
先述の人員削減の背景には業績の低迷がある。GAFAM各社の2022年度の年間売上高はグーグルが前年比112%、アップルが同108%、アマゾンが109%、メタが99%となっている。ただ、2021年の売り上げを見るとグーグルは前年比138%、アップルが133%、アマゾンが121%、メタが137%と大きく売り上げを伸ばしており、それだけに2022年の売上高はビッグ・テックの業績停滞と黄金時代の終わりを強く印象づけるものとなった。
■GAFAMは新技術での競争に勝てるかグーグルは検索、アマゾンはネットショッピング、アップルはハードウェア向けアプリやコンテンツ。事業内容は様々だが、これらの企業はいずれも独自のプラットフォームを展開することで巨額の利益を得てきた。
しかし2020年代に入り、メタバースやAIなどの先端技術やサービスの発展によって新たなプラットフォームを作りだす企業も出てきている。彼らの出現による競争激化やスマホアプリの配布や販売への規制強化などによってGAFAMの優位性が崩れ、今後業績が悪化していくのではないか。そんな懸念から株価も下落気味となっている。