大谷翔平は「なぜホームランを量産できるのか?」大検証「20」 (3/5ページ)
■イチローや丸佳浩を育てた新井宏昌が語る「秘密」
現役時代に2000本安打を達成し、引退後はコーチとしてイチローや丸佳浩(34=巨人)など、稀代のヒットメーカーを育てた野球評論家の新井宏昌氏は、秘密をこう話す。
「今季、大谷はバットを1インチ(約2.54センチ)長くしました。開幕当初、彼らしくない打撃が続いていたのは、まだバットに対応できていなかったから。1インチと簡単に言いますが、その差は本当に大きい。長いバットを自在に扱えるようになったことが、本塁打につながっていますね」
続けて新井氏は、大谷がバットを変更した秘密についても明かしてくれた。
「昨季、大谷の逆方向への打球がスタンドに届かないケースが多かったので、侍ジャパンで投手コーチを務めた吉井理人(現ロッテ監督)に、大谷に聞いてもらったところ、本人が“MLBのボールが飛ばなくなっていた”と答えたそうです」
確かに、昨季のメジャーは、1試合当たりの本塁打数が減少し、“飛ばないボール”が使用されているともいわれていた。
「そこで、飛距離を出すためにバットを変更したんでしょう。バットを長くすれば遠心力が効き、よりバットのしなりが使えるようになります。まさに、“鬼に金棒”です」(前同)
バットに適応したことで、19、21、22号の3本を左中間スタンドに放り込み、しかも3本とも130メートル超弾と、確実に飛距離がアップしたのだ。
また、21号で記録した約186.8キロという打球速度は、左打者が逆方向に放った本塁打としては、歴代最速だったという。