脳と腸をつなぐ神経回路にアクセスし、腸を操ることで脳に命令を出す実験がマウスで成功 (2/3ページ)
つまり、光照射のオン/オフによって細胞の活動を制御することができる。
そのおかげで、腸自体の働きだけでなく、何かを食べるといった脳が関与する行動までコントロールすることができる。
アニキーエワ教授によれば、「腸と脳の会話にミリ秒単位でアクセス」できるようになったのだという。
実際、これを使ってマウスの腸の細胞を刺激してみると、報酬を求めたり、満腹にさせたりと、マウスの行動を操ることに成功したとのことだ。
[画像を見る]
・腸から脳の問題を治す方法
このファイバー型神経インターフェースの意義は大きい。これを使って脳と腸のつながりについて理解を深めることできれば、腸から脳の問題を治すことができるかもしれない。
たとえば自閉症や自閉スペクトラム症の子供は、胃腸に問題をかかえているケースが多く、この病気には腸と脳のつながりが関係している可能性が示されているという。
腸と脳の関係がきちんと解明されれば、外科手術で脳を処置するなど大変なことをしなくても、腸を改善することで治療できるようになるかもしれない。
事実、2019年の研究では、便微生物移植により自閉スペクトラム症の子供の症状が緩和されたことが確認されている。
かねてから脳は、臓器に命令を出し、すべてをコントロールする支配者だと思われてきました。いずれは心の不調はまずお腹から治すという時代が来るのかもしれない。
ところが今では、脳にはさまざまな意見が返されていることがわかっています。こうした意見は、これまで脳だけによって操作されていると思われてきた機能をも左右してるのです(アニキーエワ教授)