2023年第2四半期のスマートフォングローバル市場における販売台数を発表〜8四半期連続で減少したが、高価格帯機種セグメントの成長が明るい兆しに〜 (2/4ページ)

バリュープレス

消費者の買替サイクルは長くなり、機器のイノベーションも以前の目覚ましさはありません。加えて、スマートフォンのリファービッシュ市場が成熟し、数量が出る低価格帯~中価格帯機種の需要を取り込んでいます。

しかし、高価格帯機種セグメント(卸値600米ドル)は、市場にある種々の課題をものともせず、成長を続けています。その要因は、消費者も成熟し、よりよい体験ができる機種を求めるようになったことに起因します。また、主要地域で購入しやすい支払いプランが提供されたことも、それを後押ししています。高価格帯機種セグメントは、この四半期に成長した唯一のセグメントであり、第2四半期としては過去最高のシェアで市場に貢献しました。その結果、この四半期に売れたスマートフォンの5台に1台は高価格帯機種セグメントの機種でした。

Appleはこの「高価格帯機種指向」の波に乗っており、従来は同社のコア市場とみなされないような新しい市場で過去最高のシェアを記録しています。インドがその良い例となっており、同社は2023年第2四半期にインドで前年同期比50%もの成長を果たしました。高価格帯機種の好調が続くことで、販売台数ほど収益が落ち込むことはないため、各ブランドは市場拡大や新技術の革新に投資しています。

世界中で売上高は縮小していますが、下げ幅が大きいのは米国、西欧、日本などの他地域より先行している市場で、いずれも年間で二桁の販売減少を記録しています。それと比較して、中国、インド、中東、アフリカ市場の落ち込みは比較的小さい結果となっています。メーカー各社や販売店は、販売プロモーションや「特売」セールを実施して、過剰在庫を整理しようとしています。例えば、米国のポストペイドのキャリアは、データ無制限プランをバンドルして消費者の選択肢を増やしています。それでも可処分所得が高金利の影響を受けているアメリカの家庭では、需要は弱いままです。中国でも、数週間にわたる「618」のイベント期間中、積極的なプロモーションにもかかわらず反応はいま一つでした。それでも、このセールイベントは中国市場をはじめ、間接的にはスマートフォングローバル市場の落ち込みを6月に関しては阻止することができたと言えます。

「2023年第2四半期のスマートフォングローバル市場における販売台数を発表〜8四半期連続で減少したが、高価格帯機種セグメントの成長が明るい兆しに〜」のページです。デイリーニュースオンラインは、カウンターポイント社XiaomiSamsungOPPOAppleネットなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る