非常に珍しい3000年前のハチのミイラを発見、巣房の中で眠り続けていた (3/4ページ)
ヒゲナガハナバチのオスであるという / image credit: Federico Bernardini/ICTP・気候変動も大量のハチのミイラができた要因の可能性
そうだとしても、なぜこれほどまで大量のハチがミイラになったのだろう?
数百という巣房が一度にミイラ化していることから、おそらくは何か不慮の事故のようなものが起きて、大量に死んだのだと考えられている。
可能性としては、洪水や干ばつで餓死した線が考えられる。だが、巣房の中にはたくさんの花粉が入っており、エサはたっぷりとあったはずだ。
もう1つの可能性として研究チームが指摘するのは、気温の変化である。
ポルトガルの南西海岸の場合、3000年前は現在よりも冬が寒く、雨が多かったと考えられている。そこで研究者が指摘するのは、気温が急変したというケースだ。
冬が終わり春が近づいたある日、もしかしたら今回のハチたちは、もうじき巣房から出られると希望に満ちていたかもしれない。だがその夜は折悪く、気温が急激に下がった。
幼いハチたちは、不意に訪れた春前の寒さに絶えられず、凍死してしまった。
それはハチたちにとっては悲劇だ。
だが現代の私たちにとっては、当時の昆虫の様子を知るまたとないチャンスに違いない。こうした発見は、動物が気候変動に適応する方法などについても教えてくれるのだそうだ。
この発見は『Papers in Palaeontology』(2023年7月27日付)に掲載された。