鎌倉時代のUMA(未確認動物)!?「9本足の馬」を献上された源頼朝のリアクションは【鎌倉殿の13人 外伝】 (2/3ページ)
珍しいからきっと何かの瑞兆(めでたい兆し)かも知れないと思い、こたび捕らえて献上した次第にございます」
ふーん……頼朝は馬をしげしげと眺めました。前後の足が煩わしくバタバタ動いて、自分の足につまづいてしまいそうです。
「……左近将監(伊澤家景)はおるか?」
「は、こちらに」
「この馬を、陸奥国外浜に連れて行き、解き放ってくるがよい」
せっかく淡路国から遠路はるばる献上されたのに、逃がしてしまうなんてもったいない。訝しがる時広に、頼朝は言いました。
「確かに、かつて周王朝(中国大陸の古代国家)には足の32本生えた馬が献上されたそうな」
「それなら、足の本数が少ないこたびの馬も、受け入れてもよいのでは?」
「しかしそれは8頭の馬が合わさったものであり、1頭あたり4本足×8頭=32本でごく自然な数であった」
いや、その理屈もどうかとは思うのですが……。
「一方でこたびの馬は、1頭で9本も足を生やしており、明らかに異常である」
「ならば、唯一無二の吉兆やも知れませぬ」
食い下がる時広に、頼朝は言いました。
「星を占わせたところ、房星(そえぼし)の相性が悪いとのこと。そのような馬を手元に置き続ければ遠からず不幸が起きよう」
こうして9本足の馬は問答無用で鎌倉を追放されてしまうのでした。
馬にしてみれば、故郷の淡路国へ帰してくれればいいものを、とんだ迷惑以外の何物でもありませんね。