瀬戸内海に橋を!168名が犠牲になった「五大事故」のひとつ・紫雲丸事故とは?【前編】 (3/4ページ)

Japaaan

この事故で最も衝撃的かつ悲惨だったのは、三桁に及ぶ死者数もさることながら、その多くが女性・子供・修学旅行に参加していた生徒たちだったという点でしょう。

先述した168名という死者数のうち2名は紫雲丸の船長と乗組員で、一般の乗客は58名、108名は教師や父母を含む修学旅行の関係者でした。さらに言えばこの108名のうち81名が女の子でした。

衝突した第三宇高丸も、紫雲丸を放置していたわけではありません。衝突直後、第三宇高丸の乗組員は「もう紫雲丸は沈没するだろう」と予想していました。そこで、紫雲丸への浸水を極力防ぐために船体を押し続けたり、乗客の救助にもあたったりしています。

ちなみに第三宇高丸の方は船首が破損した程度で、致命的な損傷はありませんでした。

沈没、そして衝撃

紫雲丸は、衝突からわずか6分程度の午前7時2分に海上からその姿を消しました。その数分の間に、紫雲丸の乗務員たちは沈没を防ごうと必死に作業を行っていましたが、船体は左舷に横転し沈没。この時、紫雲丸の船長は「船長の最後退船」の伝統に従って紫雲丸と運命を共にしています。

沈没後に引き揚げられた紫雲丸(Wikipediaより)

この事故は人々に大きなショックを与えました。

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