規則違反も事後承認!「強運」林銑十郎が首相に上り詰めて自滅するまで【前編】 (3/4ページ)

Japaaan

朝鮮軍とは、朝鮮半島に駐留していた日本陸軍のことです。当時、この朝鮮軍の司令官だったのがほかならぬ林銑十郎で、彼は関東軍が軍事展開している間の「穴埋め」を命じられたのでした。

しかし、朝鮮軍が朝鮮を「越境」して満州に向かうのは国外出兵にあたり、朝鮮軍の本来の任務ではありません。天皇陛下の勅命なしに独断でそんな行動を起こせば、いわゆる統帥権干犯にあたり陸軍刑法で死刑または無期の重罪です。

この時、林は日記でも「大命ヲ待ツコト無ク越境ヲ命ジタルハ恐懼に堪ヘサルモ」と書いていますが、彼は最終的にこの「越境」を断行しました。本人にとってもおっかなびっくりの行為で、しばらくの間、食事も喉を通らなかったそうです。

そもそも日本政府も満州事変については「不拡大」の方針を取っており、最初から「越境はするな」と朝鮮軍に釘を刺していたのです。

ところが、当時の首相・若槻礼次郎は「やってしまったものは仕方がない」として林の越境行為を追認し、予算支出も含めて閣議で事後承認しました。天皇に対しても「閣議が認めた以上は違法ではない」という結論が伝えられます。

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