谷村新司の訃報にさだまさし「俺は信じない」加山雄三は…関係者が語るアリス兄貴の素顔! (2/3ページ)

日刊大衆

当初は鳴かず飛ばずで、日本中をツアーで回る、下積み生活を送った。音楽ライターの本田隆氏は、こう語る。

「74年の『アリス』の年間ステージ数は実に303回でした。谷村さんは汗をかいて、体を使って日本の音楽シーンを開拓していったんです」

 その努力が実り、77年に『冬の稲妻』がヒット。さらに、翌年に発売した14枚目のシングル『チャンピオン』でオリコンチャート1位を獲得し、不動の人気を得ることになる。

■深夜ラジオ番組で「別の顔」

 一方で、谷村さんには別の顔があった。72年から出演した深夜ラジオ番組『セイ!ヤング』(文化放送)のDJ“チンペイ”として、すでに若者から絶大な人気を得ていたのだ。

 元文化放送のアナウンサーで、自身も78年より同番組のパーソナリティとなる吉田照美氏は振り返る。

「ばんばひろふみさん(73)とのコンビによる、『天才・秀才・バカ』というリスナーの投稿コーナーがめちゃくちゃ面白くて、めちゃくちゃ人気が高かった。その内容をまとめた本のシリーズも大ヒットして、出版社がビルを建てたとか」

 同番組の人気を支えたのが、軽妙で明るいトークだった。

「ご本人もお好きだったので、そこは一貫していました。当時は、そういう存在があまりいなかったですから、男性も女性も聞いていたんですね」(前同)

 ダンディな口調で「ビニ本を5000冊、所蔵している」と豪語するチンペイさんを、当時の青年たちは慕った。かつて本誌の取材に対しても、年季の入った“ビニ本愛”を語ってくれた。

〈(新宿にあったショップの)店長さんと気が合っちゃって(中略)それからちょこちょこ寄るようになって。そのうち、仕入れの相談まで受けるようになってね。店長がごはん食べにいっている間、“おれ、店番しているよ”と店番してた〉(本誌93年2月22日号)

 なんと、武道館ライブを終えた、その夜にも店に顔を出し、臨時店員をやっていたというから驚きだ。

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