自殺念慮・自傷行為に対する画期的な治療開始:ケタミンクリニック in 名古屋麻酔 (2/5ページ)
ケタミンは、うつ病患者への効果だけでなく、急性の自殺念慮のある患者を助ける研究結果も多く報告されています。その一部を抜粋します。
① BMJ(2022)に掲載された二重盲検ランダム化プラセボ対照試験では、自殺念慮の強い急性期治療において、ケタミンが効果を示しました。ケタミン群では、プラセボ群よりも3日目に自殺念慮の完全寛解に達した参加者が多く、副作用は限定的で、精神的苦痛をやわらげる効果も確認されました。この研究は、ケタミンが迅速で安全であり、自殺念慮のある患者の急性期治療に持続的な利点があることを示しています。
② The Journal of Clinical Psychiatry(2022)の研究では、治療抵抗性うつ病や自殺念慮に対するケタミンの効果が示されました。患者のうつ病症状が50%の奏効率や20%の寛解率を達成し、治療において大きな進歩が見られました。治療にはケタミンの一連の点滴が含まれ、15回の注入後に自殺念慮を持つ患者の85%が完全に解消されました。
③ Journal of Clinical Psychiatry(2021)の研究では、ケタミンが1回投与されると、自殺念慮のある患者のうつ病症状が軽減され、自殺願望が急速に低減したことが示されました。この効果は認知機能の改善とも関連しており、安全性が確認されました。ケタミンが効果的に神経認知能力を向上させ、自殺念慮を減少させると結論しています。
「より明確に考えることができるようになると、自殺願望が薄れる可能性があります」とも述べられています。
【ケタミンについて、その危険性、依存性について】
ケタミンは、50年以上の歴史を持つ広く使われている全身麻酔薬で、最近では精神障害や慢性疼痛の治療にも使われてきました。症状の軽減に時間がかかる従来の薬とは異なり、ケタミンは投与後数時間から最長3週間以内に急速な緩和をもたらします。さらに、長期的な副作用も少なく、有望な治療法であるとされています。
ケタミンは、2007年以来、日本では麻薬及び向精神薬取締法の麻薬に指定されており、乱用が問題視されています。一時期は「K」や「スペシャルK」として知られ、幻覚作用があることからクラブでの流通も見られました。