あまりにも悲しい恋愛成就。うそと秘密の板挟み【君が心をくれたから#3】 (3/4ページ)
自分は幸せになることができないのだと、まさか幸せな二人を見て絶望することになるとは……。そこで雨は自分は太陽を幸せにはできないと、身を引くことを決意します。
■願いがかなったのに絶望の淵に立たされる雨
高校生の頃、学祭の準備で疲れて寝ている太陽に、「夕陽が今までで一番きれいだって思えたのは太陽くんがいたからなんだね。ありがとう」と、こっそり本音を漏らし、手をつなぐ勇気がない代わりに小指同士をそっとくっつけた雨。
2話では、寝てしまった雨に電話越しで、「好きだよ」と漏らした太陽。相手が寝ている時だけ本音が言える、奥手すぎる二人。こんなにも両思いなのに、奥手が恋路を阻みつつ、それがエモくもあります。
そんな長い二人の恋物語に終止符を打つべく、太陽はとうとう雨に告白します。色覚障害である分、雨の好きな匂いや味、曲を知って、視覚以外の五感で気持ちを分かち合おうとしていたこと、世界で一番、君のことが好きだということを伝えます。
人生で一番うれしい瞬間のはずなのに、五感を失う今の雨にとっては残酷な言葉になってしまいました……。
しかもここは、寝ている太陽に雨がこっそり小指をくっつけた思い出の場所。そこで告白され、とうとう手もつないだというのに。
昔、雨がお願いした恋ランタンの2つの絵馬。「好きな人の最愛の人になれますように」「初恋の人といつか手を繋げますように」どちらも確かにかなったのですが、まさかその先に未来がないなんて誰が予想したでしょうか。
願いってその先に未来があるから、かなうとうれしいものなのだと、当たり前に未来がある前提で生きている私たちに気づかせてくれた瞬間でした。
雨は太陽に「好きな人がいる」とうそをつき、これを一生の思い出として生きていこうと決意します。