ムニエルにする?バター焼きにする?それとも、ペット? 消費者に究極の選択を迫る鮮魚コーナー発見される (2/3ページ)

Jタウンネット

サメが売られているのは個人的に見慣れているので、『あ、ネコザメだ』程度の感想でした」(林さん)

結局、母はネコザメを買わなかったそうだが、林さんとしては「食べてから標本にしたかったので神奈川まで送って欲しかったです(笑)」とのことだ。

近くで見ると愛嬌があるかも?(画像はPhotoACより)

それにしても、そもそもネコザメって食べられる魚なのだろうか?

農林水産省が全国各地の郷土料理を紹介するデータべース「うちの郷土料理」では、ネコザメをはじめサメ各種を用いて作られる「さめなます」という料理が、三重県の料理として紹介されている。

「さばきたてのサメの身を刺身より幾分薄いそぎ切り状にし、これをさっと湯通ししたのち冷水で身を引き締め、志摩地域独特の発酵がきつく塩分の強いみそだれを付けて食べる」(「うちの郷土料理」より抜粋)

このほか、伊勢地域では「さめの煮凝り」や「さめだれ」(サメの切り身を塩、あるいはみりん醤油に漬けて天日で半乾かししたもの)といった料理もあるなど、ネコザメを食べる文化はたしかに存在するようだ。

では、ネコザメを一般家庭で飼育することはできるのだろうか? Jタウンネット記者は3月6日、ネコザメの繁殖賞(※)を受賞したことのある下田海中水族館(静岡県下田市)を取材した。

※繁殖賞:日本動物園水族館協会に加盟する園館の中で、飼育動物の繁殖に成功し、かつそれが日本で最初であったものに与えられる賞

ネコザメは「水質変化に弱い生き物」

同館学芸員の中西健さんは、ネコザメを一般家庭で飼育することは「可能です」と回答する。

飼育する際は、ネコザメの全長×1.5~2倍の幅、かつ最低でもネコザメの全長ほどの奥行のある水槽が必要。水の量は多いに越したことはなく、少なくとも体高×1.5~2倍程度の高さの水位を確保する必要があるという。

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