平安アーティストの頂上決戦!日本史上最古の画家・百済河成vs飛騨工のエピソードを紹介 (3/5ページ)
「疑っているのかい?ひどいな。本当に自信作なんだ。一番の親友である君に、誰より早く見て欲しかったんだ。さぁさぁ、どうか見届けておくれ」
そこまで言われたら仕方ありません。思い切って戸を開けると、飛騨工は衝撃の光景を目の当たりにしました。
「あなや!」
何とそこには死体が転がっており、鼻を刺すような死臭が充満しているではありませんか。

「そなた、何ということを!」
今にも嘔吐しそうな顔で、何とか声を絞り出して河成を非難する飛騨工。
いくら驚かそうと言っても、こんなものを用意するなんて、頭がおかしいとしか思えません。
しかし飛騨工がどれほど声を荒らげても、河成は平気な顔をしています。
まったく、どれほど神経が図太いのか……河成は飛騨工にタネ明かしをしたのでした。
「君は勘違いしているようだけど、そこにあるのは死体じゃなくて、ただの絵だよ」
いや、そんなはずはありません。なぜならさっき鼻を突き刺すような死臭が……。
「疑うなら、もう一度絵を見て、よく嗅いでごらん。匂いなんて一切しないから」
飛騨工が恐る恐る見てみると、確かに絵だったのです。
「これはまた、まるで本物のようだ……しかし、先ほどは死臭が確かにしたんだ!」
「それは君がこの死体の絵を見て、頭の中で匂いを連想したんだろうな。要するに気のせいってヤツさ」
死体があるなら、死臭がただように違いない。そういう思い込みが幻覚で鼻の奥に匂いを感じさせたのでしょうか。