歩行のほかに立ったり座ったりもアシスト。脚が不自由な人の暮らしを支える電動外骨格スーツ (3/4ページ)
原理的には、電動自転車と同様で、足のペダルの動きを検知して補助が作動する。このモードではあらかじめ設定されている最適な足の運びに沿ってガイドする。
TwinCare モード:片脚のみが動かせない患者用操作については、3つのモードすべてにおいて、理学療法士またはユーザー自身が ワイヤレスリンクした Android タブレットで行う。操作画面では歩幅や各タイプ、歩行速度などを含む歩行パラメータが調整できる。・開発に10年かかって完成したイタリア製のアシストスーツ
このモードでは、動かせない片脚の動きを促進するため、健康な片脚の動きと一致させる。
Twin が公開されたのは今年2月20日のこと。開発に携わったイタリア技術研究所とイタリア国立労働災害保険研究所の科学者により、試作品がお披露目された。
開発に着手したのは2013年。それから10年かけ、ようやく製品化にこぎつけた。
その長い年月や国産の科学技術を投じたこともあってか、お披露目の会場はなんとミラノの科学技術博物館で、記者会見を開くほどの力の入れようだったそう。
今まで自分の足で歩くのが難しくてあきらめていた人も、こうしたアシストスーツでまた歩くことができ、その刺激による運動機能の向上も期待できる。
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・生産はこれから。先端技術に前向きなイタリア
本格的な生産はこれからで、値段などの詳細もまだ不明だが、医療福祉に向けた先端技術の生産や導入に前向きなイタリアの今が伝わってくる。
イタリアのモノづくりといえば、昔ながらというか、伝統技術の職人技みたいなイメージだったけど、考えたら高級スポーツカーとかあるもんね。
芸術やファッションの街といわれてきたミラノにも、いろんな形で創造的な新技術が積極的に取り入れられていきそうだ。