鉄の肺で70年以上生きたポール・アレクサンダーさんが死去 (3/6ページ)
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34歳当時のポールさん / image credit:public domain/wikimedia・鉄の肺のトラブルにも打ち勝ったポールさん
鉄の肺は1928年に実用化された人工呼吸器の一種だ。患者は、首から下を密閉された2m以上もあるタンクに入る。
タンク内外の気圧を交互に変化させることで、患者の胸郭を拡張・収縮させ、肺に空気を出し入れする。
ポリオの流行期には、多くの患者を救ったが、陽圧換気による人工呼吸器が普及したことで現在はあまり使用されていない。
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1953年、鉄の肺を使う患者でいっぱいとなったカリフォルニア州の病棟 / public domain/wikimedia
晩年はほぼ常に300kgの鉄の肺の中に入ったままで、体を動かせないポールさんだったが、両親と兄のニックよりも長く生き、それどころか最初の鉄の肺にすら勝っている。
2015年、鉄の肺から空気が漏れるという深刻なトラブルが発生。ポールさんはYouTubeを通じて助けを求め、それに応じた人の手によって無事修理された。
彼が生涯頼ることになった鉄の肺は、ポンプで鉄のケース内を減圧・加圧することで自力では呼吸できなくなった人の呼吸を助ける装置だ。
とても大掛かりな作りで、患者はその中に横たわり、首の部分をしっかりと固定しなければならない。
入院中、医師たちはポールさんに自力で呼吸してもらおうと、鉄の肺から出そうとしたが、彼はすぐに青ざめて気を失ってしまった。