史上最大の正確な宇宙地図が完成。現代の宇宙論を覆す可能性を秘めている (1/4ページ)

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史上最大の正確な宇宙地図が完成。現代の宇宙論を覆す可能性を秘めている
史上最大の正確な宇宙地図が完成。現代の宇宙論を覆す可能性を秘めている

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 研究者たちは史上最大の正確な宇宙地図を作成した。それによると、宇宙の膨張を加速させていたダークエネルギーが時間とともに変化している可能性があるそうだ。

 現在の標準宇宙モデルでは、ダークエネルギーは場所や時間に関わらず、常に一定不変であるとされている。ゆえに新たな発見が本当ならば、これまでの宇宙論がくつがえることになる。

 ダークエネルギーの変化は、今の時点では最終的な結論ではなくあくまで予備的なものだ。

 だが、もし今後も同じような観測が続くのならば、天文学者はΛ-CDMモデルや、それ以外の宇宙モデルを再検討する必要があるかもしれない。では詳しく見ていこう。

・宇宙の膨張を加速させるダークエネルギー
 この宇宙はビッグバンによって始まった。そして誕生以来、ずっと膨張し続けてきた。

 宇宙に存在する物質には引力があるので、それらが引き合うことで膨張はやがて勢いを失うはずだ。

 ところが、現実の観測からは、勢いを失うどころか、膨張は加速していることが明らかになっている。

 この宇宙の膨張を加速させる謎の力が「ダークエネルギー(暗黒エネルギー)」と呼ばれるものだ。

 エネルギーと言っても、その発見から20年が経った今も真の正体は不明のまま。それは力かもしれないし、空間そのものに内在する性質である可能性もある。

 米国アリゾナ州キットピーク国立天文台にあるメイヨール望遠鏡には、このダークエネルギーの謎を解明するための装置「DESI」が装備されており、毎月100万個の銀河の位置をピンポイントで観測している。

 宇宙の”街灯”にも喩えられるこうした銀河を利用することで、過去110億年の間に加速した宇宙の膨張率を測定することができる。
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