他人の個人情報を盗んで35年間なりすました男。被害者は冤罪で逮捕され精神病院送りに (1/5ページ)
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アメリカで、他人のIDや個人情報を盗み、35年間に渡ってまんまとその人物になりすましていたとして告訴されていた男がようやく罪を認めた。
この巧妙ななりすまし事件により、個人情報を盗まれた被害者は、誤って逮捕された上に、精神病院送りにまでなっていたことがわかった。
・元同僚の身分証明書を偽造し本人になりすます
このなりすまし男、マシュー・デヴィッド・キーランズ(58)は、逮捕された時「ウィリアム・ドナルド・ウッズ」という名前でアイオワ大学病院に勤務していた。
1988年、ニューメキシコ州アルバカーキのホットドックスタンドで、キーランズは本物のウッズ氏と同僚だった。
1990年、キーランズはウッズ氏の氏名と生年月日が記載されたコロラド州の身分証明書をこっそりと入手し、それを偽造して元に戻した。
1991年にはウッズ氏の名が入った2枚の小切手で車を購入しようとしたがは不渡りとなった。そこでキーランズは盗難車でアイダホ州へ向かい、車を乗り捨てて有り金を引き出すと州外へ出た。
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photo by iStock・州外に引越しさらに家系情報を悪用、借金をかさねる
車の盗難容疑でウッズ氏の名で逮捕状が発行されていたが、裁判所文書にはそれが実際に執行されたかどうかは記されていない。
その後、キーランズは1994年にウッズの名をかたったまま結婚して子どもまでもうけた。
2012年、キーランズはAncestry.comという家系図サイトで見つけたウッズ氏の家系情報を悪用、ウッズ氏の出生証明書をケンタッキー州から違法に入手することに成功した。