42億年前、月は内側からひっくり返って現在の月面が形成されたという証拠を発見 (1/3ページ)

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42億年前、月は内側からひっくり返って現在の月面が形成されたという証拠を発見
42億年前、月は内側からひっくり返って現在の月面が形成されたという証拠を発見

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 月の表面は不均衡な状態になっている。実はこれには理由があるという。今から約42億2200万年前、月が誕生した数百万年後に裏返しになったという。

 月の内部の地中奥深くに沈み込んだ高密度の物質が、マントルと混ざり合って再び月面へと浮上したというのだ。

 月が裏返ったなど荒唐無稽にも思える仮説だが、このほどアリゾナ大学の研究チームによって、それを裏付ける新たな証拠が発見されたそうだ。

 『Nature Geoscience』(2024年4月8日付)に掲載された研究では、月の重力場の微妙な変化から、その地下にたっぷりと鉱物を含んだ層が沈んでいるだろうと報告されている。

・月の重力異常の謎
 2011年、NASAが打ち上げた2機の探査機が月を回り始めた。目的は月の重力の分布を探り、その地図を作成することだ。

 Gravity Recovery and Interior Laboratory(”重力回収・内部研究所”の意)の頭文字をとって「GRAIL」(”聖杯”という意味だ)と名付けられたこのミッションでは、ある地域を飛行すると探査機が加速することから、月面に重力異常があることが明らかになった。

 ドイツ航空宇宙センターのアドリアン・ブロクエ氏は、「こうした重力異常は、月の40km奥深くに高密度の岩石があることを示しています。これらの岩石は、月の初期のダイナミックな進化の名残でしょう」と説明する。
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