体長25メートル、2億年前を生きた過去最大の魚竜の化石を発見 (1/4ページ)
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イギリス、サマセット州の海岸で、2mもある巨大な顎の骨の化石が発掘された。その顎の大きさからこの生物は全長25mあったと推測される。
この骨の持ち主は、2億年前に三畳紀の海に生息していた魚竜の仲間で、これまで見つかっている海洋爬虫類の中で最大の新種である可能性が高いという。
・新種な巨大魚竜の化石を発見
この新種の魚竜の化石は、2020年から2022年にかけて英国南西部サマセット州ブルーアンカーで発見された。
発見場所であるセヴァーン河口にちなんで、イクチオタイタン・セベルネンシス(ichthyotitan severnensis)と名づけられた。
発見場所周辺からは、肋骨の一部やコプロライトつまり糞の化石も多数発見されているが、それが同じ生物のものとは断定するには至らなかった。
こうした化石が発見された堆積物からは、この時代に地震や津波があったことを示す岩石も含まれている。
これは、三畳紀の終わりに大規模な生物の絶滅をもたらした可能性がある火山活動が激しかった時代にイクチオタイタン・セベルネンシスが生きていたことを示しているという。
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ツガイで泳ぐイクチオタイタン・セベルネンシスのイメージ図 / image credit:Gabriel Ugueto・魚竜とは?
現在、100種以上が知られている魚竜は魚鰭類に属する爬虫類の一群で、中生代(2億5190万年~6600万年前)に海を支配していた主要な捕食生物の一種だった。
今回見つかった新種は、三畳紀末期(2億5190万年~2億140万年)に生息していたこの仲間のひとつだという。