ついに可能になるのか?物理法則に反しないワープ航法理論を科学者が提唱 (2/4ページ)

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 負のエネルギーとは、「負の質量」といった普通ではありえない特性を持つ、仮説上のエネルギーだ。

 もしもあなたが目の前の物体を押した時、押せば押すほどこちら側に向かって加速してきたら、何が起きているのか理解できないことだろう。だが、負の質量を持つ物質は、そのように振る舞う。

 負のエネルギーは、これまで確立されてきた物理原則にも反する。そのひとつが「弱いエネルギー条件」と呼ばれるものだ。これは誰が観測してもエネルギーは負にはならないというもので、一般相対性理論では負の質量をはっきりと禁じている。

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アルクビエレ・ドライブの直観的イメージ / image credit:WIKI commons・物理法則を破らない新ワープ航法理論が登場
 そこで米国アラバマ大学のクリストファー・ヘルメリッヒ氏らは、アルクビエレ・ドライブのように時空を操作しつつも、一般相対性理論に反することのない新ワープ理論を提唱している。

 その理論は「ミンコフスキー背景(重力も曲率もない平坦な時空)」と、注意深く分配された「変位ベクトル(時空をあらわす数学的概念で、宇宙船の周囲の時空の変位レベルを記す)」をもつ「安定した物質シェル(宇宙船の周囲に特定の方法で配置された、規則的でエキゾチックではない物質の層)」を組み合わせたものだ。

 このフレームワークによって、時空の操作に必要なワープ・バブル(泡)が可能になる。
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