宇宙黎明期の2つの巨大ブラックホールの合体を発見したジェイムズ・ウェッブ望遠鏡 (1/4ページ)

[画像を見る]
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、観測可能な宇宙でもっとも遠くにある巨大なブラックホールを2つ発見した。しかもそれらは合体しているという。
怪物のようなブラックホールのペアは、地球から130億光年以上先の彼方で発見された。そこはビッグバンからわずか7億4000万年後しか経過していない初期の宇宙だが、それぞれが太陽5000万個分の質量を持つ。
このペアは、これまで発見されたブラックホールの中で最大でも最古でもないが、初期の宇宙にこれほど巨大なブラックホールが成長できたという事実は、現在の宇宙理論ではうまく説明できないもので、天文学に大きな謎を投げかけている。
・合体して成長するブラックホールを発見
大きな恒星が超新星爆発で崩壊したときに誕生するブラックホールを「恒星質量ブラックホール」と呼び、その後周囲にただようガスや塵から星々まで、ありとあらゆるものを際限なく飲み込んで成長していく。
ところが銀河の中心には、太陽の数十万~数十億倍もの質量を持つ怪物のようなブラックホールがある。それが「超大質量ブラックホール」だ。
こうしたブラックホールがここまで大きくなるためには、ただ周囲の物質を飲み込むだけでなく、近くの銀河にあるほかのブラックホールとの合体が重要になると考えられている。