江戸時代に始まっていた日本の近代化・工業化!明治維新の原動力にもなった産業発展の歴史を紐解く (2/4ページ)
しかし、1800年代くらいになると次第に庶民の購買力が高まりを見せてきて、民間でも工芸品や特産品の需要が急激に高まってきました。
これを受けて、社会全体での生産体制にも変化がみられるようになります。個人の「手作業」による生産でまかないきれない需要に対応するため、商家は工場を設立するようになったのです。
工場と言っても大規模なものではなく、工員十数人ほどの小工場がほとんどでした。ともれ、こうした生産体制の変化によって生産性は大きく向上します。作業を分担制にしたことで、大量生産が可能になり、需要の高い商品の生産を増やすことができるようになったのです。
いわゆる工場制手工業(マニュファクチュア)です。こうした工業は、日本国内では特に繊維工業において大きな発展をみました。
工場制手工業はすでに摂津国の酒造業でもみられましたが、繊維工業はそれ以上の広がりを見せます。江戸時代の日本では、生糸をつくりだす蚕の育成や、木綿の元となる綿花の栽培が盛んだったからです。
生糸は高級服として、木綿は庶民の普段着としての需要があったため、各藩で生産が奨励され日本全国に波及していきました。