「南海トラフ地震」戦慄のXデー【画像】「マグニチュード9級巨大地震」危険マップ (4/5ページ)
経済的被害は最大で約220兆円と推計され、これは東日本大震災の被害の10倍以上、日本の国家予算の2倍超です」(経済ジャーナリスト)
加えて、高層ビルやタワーマンションが立ち並ぶ近代都市では、新たな被害が想定される。その元凶となるのが「長周期地震動」だ。
「長周期地震動とは、大きな地震で生じる、長く、ゆっくりとした揺れのことを指します。高層ビルや橋などを揺らしてダメージを与えるだけでなく、埋め立て地の液状化も引き起こす。
そのため、特に都市部に甚大な被害をもたらします」(前出の梅田氏)
2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で目撃された、ビルがしなるように揺れる光景は、長周期地震動によるものだ。
「日本の高層ビルは長周期地震動に耐えられるように設計されているので、倒壊する可能性は低い。だが、エレベーターが故障して閉じ込められる、ビル内部の家具が転倒して人が下敷きになる、ガラス窓を突き破って家具が外へ落下する、といったケースが考えられます」(前同)
プレートが時差で二度にわたって動く
さらに、大地震発生の混乱に拍車をかけるものとして危惧されているのが、“半割れ”という現象だ。
「南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘にかけての約700キロメートルのプレートの境界を震源とします。そのプレートすべてが一気にずれて動くケースを“全割れ”と言い、プレートが時間差で二度にわたって動くケースを“半割れ”と言います。
半割れは、東西別々の地域で二度の大地震を引き起こすのが特徴で、全割れよりも広範囲に被害が及びます」(全国紙科学部記者)
この半割れ現象は過去、南海トラフ沿いで起きた地震で何度も確認されている(最終ページの表内参照。「半」は半割れと思われる地震)。
「1854年には南海トラフの東側で安政東海地震が起きた31時間後に、西側で安政南海地震が発生。