紫式部が藤原道長の娘の懐妊から出産までを克明に記録。重要史料『紫式部日記』ができるまで【光る君へ】 (4/4ページ)
私も水に浮いたような、落ち着かない日々を送っているのです)
かれも、さこそ心をやりて遊ぶと見ゆれど、身はいと苦しかんなりと、思ひよそへらる。
(水鳥も、あのように気ままに遊んでいるように見えるけれど、その身になってみればとても苦しいのだろうと、自分と引き比べて考えてしまう)
紫式部の心の内にある「もの憂く、思はずに、嘆かしきこと」とは何でしょう。「いかで、今はなほ物忘れしなむ」と思うこととは、いったい何だったのでしょう。
この年、紫式部は30歳くらい。この謎めいた部分に、大河ドラマ『光る君へ』の今後の展開につながっていきそうな余地を感じますね。
藤原道長と想いを通わせていた紫式部が、その道長をパトロンとして『源氏物語』を書き進めて、しかも彼の娘の懐妊から出産までを見守るのですから、複雑なドラマが生まれるのも当然と言えそうです。
参考資料:
歴史探求楽会・編『源氏物語と紫式部 ドラマが10倍楽しくなる本』(プレジデント社・2023年)
トップ画像:紫式部日記絵巻より(出典:Wikipedia)
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