「不倫」の代償は死あるのみ!戦国時代の法律で定められていた不倫に対する制裁まとめ (2/3ページ)
ただし殺す場合は姦夫と姦婦の両方を殺さなければならない。もし姦婦を惜しんで殺さなかった場合、本夫は殺人罪に問われる。
【コメント】姦夫婦を殺してよいとする本夫の権利は、一族が行使してもいいのでしょうか。
また姦婦だけを殺した場合、どうなるかも気になります。
規定はされていないものの、恐らく当局は「(遺恨が生じて後々トラブルになりかねないから)片方だけを殺すな」ということが言いたかったのでしょう。
伊達家「塵芥集」では奥州の雄・伊達家に伝わる塵芥集(じんかいしゅう)では、室町幕府法をベースにプラスアルファが追加されました。
不倫現場に限り、姦夫のみの殺害が認められたのです。
姦婦とは言え世継ぎを生ませることは出来るので、生かしておくことを選べました。
もちろん気に入らなければ、姦婦ともども殺して構いません。
姦夫だけ殺したい本夫は、虎視眈々と不倫現場を狙い続けたことでしょう。
六角氏式目・長宗我部氏掟書では近江国の六角氏や土佐国の長宗我部氏についても独自に分国法を定めていました。
しかし不倫については基本的に室町幕府法と同じで、姦夫婦はどちらも殺さねばなりません。
これらは恐らく片方に逃げられてしまった場合も含むものと考えられます。
「ちゃんと殺そうは思っていたのだが、姦夫に手こずっている間に逃げられてしまった」
なんて言い訳は、誰もが思いつくでしょうから。
板倉氏新式目・吉川氏法度では京都所司代を務めた板倉氏や周防国の吉川氏では、室町幕府法よりも厳しい規定が設けられました。
他の分国法では、姦夫婦の殺害は基本的にいつ・どこでも構いません。
しかしここでは、姦夫婦の殺害が認められるのは不倫現場に限られました。
不倫現場をおさえた上で両方とも殺さなければ、殺人罪に問われてしまうのです。
恐らく殺した後は現場を保存し、当局に検分を願ったのでしょう。
不倫の代償を本夫は、さぞ血眼になって殺害の好機を狙ったことと思われます。