日本人と「犬」の歴史。江戸時代には犬専用の飼育書「犬狗養畜伝」や大規模な犬小屋も登場 (2/3ページ)

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室町時代になると外国船によって海外の犬種が輸入され、時の大名や貴族たちに親しまれるようになったようだ。

「犬」の需要が高まった江戸期

それまで上流階級の娯楽であった犬の飼育は、江戸時代になり社会情勢が安定してきたことで庶民の間にも広がりを見せことになる。徳川五代将軍・徳川綱吉の治世には、中野に「中野御用御屋敷」と呼ばれる犬小屋が設置された。

16万坪という広大な敷地を犬のために開放し、幕府が管理したという。それは犬たちを管理する専門の役職を作る徹底ぶりで、飼い犬だけではなく、野犬や捨て犬も収容したとされている。

Wikipediaより(中野区役所前にある江戸時代の犬小屋を示す銅像)

江戸時代後期、作家の暁鐘成(あかつきのかねなり)は犬の飼育書である「犬狗養畜伝」を作成する。

犬狗養畜伝

この飼育書には犬に与える餌や方法、病気や寄生虫の種類や治療、薬に至るまで様々な詳細が記載されている。

また、犬に対する愛情を説いたり、飼い主の都合で野山に捨てたりせず終生責任を持って飼育することなど、道徳的観点から犬の飼育論を記載している点も特徴的だ。

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