農作業が最優先!訴訟の多さにうんざりな鎌倉幕府がとった訴訟の頻発対策とは?『吾妻鏡』より (2/3ページ)

Japaaan

耕すこと、転じて収穫より前の農作業全般)と一対に東耕西収と言います。
なぜ東西なのかは定説がないものの、太陽が東から出る≒始まりと、太陽が西へ沈む≒終わりを当てはめたのでしょう。 召符(しょうふ)とは:
訴訟を受けた当局が原告人と被告人を法廷に召し出すための書状。召符を送るとは、すなわち訴訟の開始を意味しました。

だから先ほどの記述は「民間で訴えがあっても、収穫が終わるより前に訴訟を開始してはならない」という趣旨です。

訴訟どころじゃない暮らしの厳しさ

「まったく忙しくて、訴訟なんかやってる場合じゃないよ」ぼやく農家の妻たち(イメージ)

……なぜこんな規定が出来たかと言うと、真っ先に「農作業への支障」が挙げられるでしょう。

訴訟に明け暮れる当事者はもちろん、また訴訟に巻き込まれた利害関係者たちも、まともに農作業なんて出来ません(ケースによる程度の差はあれ)。

昔は地域コミュニティのつながりが強いため、訴訟による影響が村落単位になってしまうことも考えられます。むしろ実際にそういう事例があったのでしょう。

何でも力を合わせないと、農作業はもちろん家屋の修繕や災害復旧などもままなりません。コミュニティ内外の対立は文字通り死活問題となりえました。

犯罪者の処断(現代で言う刑事訴訟)など急を要するテーマでなければ、まずは農作業を優先して欲しい。そんな当局の思いが感じられます。

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