「武士」の本当の姿とは?戦国時代から江戸時代、明治維新まで変化してきたその役割 (2/3ページ)
たとえば、豊臣秀吉や徳川家康も、もともとは別の主君に仕えていましたが、状況を見極め、新しい勢力に加わることで最終的には天下を取ることに成功しました。
つまり、戦国時代の武士は、単なる戦士ではなく、時代の流れを読みながら行動する「戦略家」でもあったのです。また、この時代の武士は、戦うだけでなく、城を運営し、領地の農民を管理するなど、政治や経済の役割も担っていたのです。
江戸時代、大きく変わった武士の役割さて、戦乱の時代が終わり、1603年に徳川家康が江戸幕府を開くと、武士の役割は再び大きく変わりました。
江戸時代は約260年間続きましたが、大きな戦争はほとんど起こらず、武士が戦う機会も失われました。そのため、武士は幕府の政治を担当する役人のような立場となりました。
幕府は「士農工商」という身分制度を明確にし、武士を社会の上位に位置づけましたが、経済を担っていたのは商人だったため、武士の暮らしは次第に苦しくなっていきました。
江戸時代の武士は剣術の訓練を続けていましたが、実際には役所での仕事や町の治安維持が主な職務となり、「戦う者」というよりは「公務員」のような役割を果たしていました。
やがて幕府が倒れ、1868年に明治維新が起こると、武士という身分は廃止されました。明治政府は「四民平等」を掲げ、すべての人が平等に働く社会を目指しました。その結果、武士たちは公務員や軍人、教師、実業家など、さまざまな職業に就くことになりました。
一方で、一部の武士は明治政府に不満を持ち、西南戦争(1877年)などの士族の反乱を起こしました。それでも、時代の流れには逆らえず、武士の時代は完全に終わりを迎えるのです。
