好きなことは仕事にしない方がいいのか。夢を諦めた編集者の葛藤【未恋~かくれぼっちたち~#5】 (2/3ページ)
ただ、今もまだ小説を書き続けているということは、完全に吹っ切れたわけじゃないと思うんですよね。ほら、恋愛も付き合って終わった恋より、実らなかった恋の方がずっと心に残ったりするじゃないですか。それと同じで、みなみのなかで、小説家になる夢は、ちゃんと終わっていないんだと思います。
そんなみなみに発破をかけたのが、星くん(鈴木大河)。星くんは、編集者として働きながら、漫画家になる夢を追い続けています。だから、みなみのように、才能が認められているのにくすぶっている人を見ると、「何言ってるんですか!?」って言いたくなっちゃうんだと思う。
「姉さんは、とにかく書いた方がいいんですよ! 書けるんだから! 『でも』って言わないでください!」と熱弁したあと、「僕自身にも言ってるんですからっ!」と本音を吐露するあたりが、かわいいですよね(笑)。
星くんのアドバイスのおかげ(?)で、連載デビューを控えた現役大学生漫画家・本島りん(外原寧々)にストーリーを提供したい! と編集長に直訴することができたみなみ。いつかは、健斗もまた小説家を目指し始めるんだろうけど、先に歩き出したのはみなみでした。
■親を“憎しむ権利”がない子どもは辛い
近年、増えてきている過干渉な親。ぶっちゃけ、わたしの親も過干渉か無関心かに分けたらそっちに当てはまると思います。
過干渉な親は、子どものために全ての労力を費やしているんですよね。これって、幼いころは幸せなんだけど、思春期になって親離れが加速すると、その愛情がうざったく感じるようになるんです。
でも、「これだけ、わたしのために時間を注いできてくれたんだから……」と思うと、憎しむこともできない。周りに話しても、「無関心よりは良くない?」「贅沢な悩みだよ」「虐待されているわけじゃないんだから」と言われてしまう。過干渉だって一種の“毒”なはずなのに、親を憎しむ権利がないのがしんどい。