まさかの”粘土の硬貨”!?戦時下の物資不足で日本の貨幣の素材は驚くほどコロコロ変わっていた (2/3ページ)
発行当初1.5gあったアルミニウム製の10銭硬貨は、太平洋戦争がはじまる1941(昭和16)年には大きさはかわらずに薄くなって1.2g、1943年にはさらに薄くなって1.0gとなり、5銭硬貨も1.2g、1.0g、0.8gとどんどん軽くなっていきました。
そして、戦局が不利になってきた同年には発行が停止されてしまいます。回収されたアルミニウム製の貨幣のほとんどは、飛行機の原材料となったのでしょう。
錫(すず)から粘土までそこで、アルミニウムにかわる少額貨幣の原料として注目されたのが錫(すず)でした。
もともと錫はハンダにも使われたように柔らかく、硬貨の原材料には適していません。
しかし日本の占領下にあったインドシナ地域、とりわけマレー半島は世界的な錫の産地だったので、1944(昭和19)年には錫製の10銭硬貨と1銭硬貨が発行されたのです。