食糧や衣類、神頼みまで!?戦国時代の合戦中の差し入れ「陣中見舞」には何が喜ばれていたのか? (2/3ページ)
これは手にはめる保護具で、弓の弦を引く時に指を痛めないために重宝しました。
実用品としてだけでなく、中には合戦の記念品としても贈られており、装飾を施されたものも残っています。
他にも幔幕(まんまく。陣幕)が贈られたケースもあり、これは陣地の囲いとしてはもちろん、大きな布として色々と重宝したことでしょう。
細かく裂けば包帯代わりにしたり、首級を包んだりできますね。
戦場に限らず、清潔で幅広い布は何かと重宝するものです。
先ほどの小田原征伐では、石山本願寺が秀吉に対して幔幕二張を贈っています。
食糧や衣類など、日用品も欠かせない
腹が減っては戦ができぬ……という訳で、陣中見舞には食料も喜ばれました。
先の小田原征伐に際して、尾張国の曼陀羅寺は秀吉と石田三成へ糒(ほしいい。乾飯)一折ずつ贈っています。
糒は歴史ファンならみんな大好き?保存食。炊いた米を水洗いして滑りをとり、天日に干すことで長期保存が可能です。
湯や水で戻せば粥になるし、そのままポリポリ食っても美味しいスグレモノ。お一ついかがでしょうか。
一折とは折詰弁当のイメージで、箱も装飾されました。秀吉も三成も、ポリポリと貪ったのかも知れませんね。
他には衣類もよく贈られ、暑ければ裏地がなくて涼しい帷子(かたびら)、寒くなれば中に綿を入れて暖かい袷(あわせ)がよく贈られます。
例えば小牧・長久手の合戦では京都の松尾神社などから帷子が贈られ、小田原征伐では鍋島直茂から袷十着と帯十筋が贈られました。